【Q&A】バランスの良い食事とは?初心者が最初に意識すべき3つのポイント

「栄養バランスが大事ってよく聞くけど、具体的に何を意識すればいいのかわからない…」
そんな悩みを抱える方は多く、実際に食事管理に迷いが生じるのは当然のことです。特に、健康やダイエットを意識し始めたばかりの方にとって「バランスの良い食事」は、抽象的で実行しづらいテーマの一つです。
本記事では、炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素に焦点をあてて、どこから何を意識すべきかを、わかりやすく解説していきます。
パーソナルトレーナーとして16年間、多くの方を指導してきた経験と科学的な知識を踏まえて、日々の食事にすぐ取り入れられる実践的なポイントを紹介していますので、ぜひご活用ください。
誰でもお手軽!バランスの良い食事

炭水化物は「減らしすぎない」が基本
炭水化物はエネルギー源。過剰にカットすると、日中エネルギー不足になってしまいます。
エネルギー不足にならない範囲での調整がおすすめです。

健康やダイエットに気を使っている人も、
減らしすぎると日中の活動レベルが下がってしまいます。
体重60kgの人だと240g〜360gの炭水化物量になります。
ご飯は100gで37.1gの炭水化物なので換算すると、646g〜970gと結構な量になります。
この場合は、できるだけ小分けにして摂取することで、余分な脂肪を付けずに増量することができます。
たんぱく質は「毎食20g以上」が目安
筋肉の合成や体の回復にはたんぱく質が不可欠です。
特に運動している方は、1日を通してこまめに摂ることがポイント。
1食あたり20g以上を目安に意識してみましょう。



うどんや素麺で済ませるとタンパク質が足りないかも。
たんぱく質は、1日に体重1kg当たり1.5gから2g摂ることが理想です。
体重60kgの人は、90gから120gとなります。
1食30g食べると3食で90gのタンパク質を摂取することができます。
脂質は「質」が大事
脂質は積極的に摂るべきものと避けたほうがいいものがあります。
積極的に摂取すべきは、
・オメガ3(魚油、亜麻仁油)
・オメガ9(オリーブオイル)
一般的に過剰摂取の傾向があるので控えたほうが無難なのは、
・オメガ6(植物油類:サフラワー油、ひまわり油、コーン油)



加工食品やスナック菓子にも植物油が多く使われているよ。



オメガ6と3は体内で合成できない必須脂肪酸に分類されます。
オメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸 = 2:1 が理想的な比率とされています。
一般的には、オメガ6脂肪酸が多く含まれる植物油や加工食品の摂取が多いため、現代の日本人の食生活ではこの比率が約5:1〜10:1、あるいはさらに高くなっているケースもあります。
魚(青魚など)を積極的に摂取すべきです。まずは週2回を目標にしてください。
魚が苦手な方は卵・オリーブオイル・納豆などで良質な脂質を摂取することができます。



脂質は消化に時間がかかるため、
週単位で考えると気軽に取り組めます。
具体的な3大栄養素の配分【PFCバランスの目安】
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」によると、一般的な健康維持には以下の比率が推奨されています。
- たんぱく質(P):20%
- 脂質(F):30%
- 炭水化物(C):50%
1日に2000kcalのカロリーを摂取する場合のPFCバランスのカロリー、重量、割合は以下のようになります。
栄養素 | カロリー(kcal) | グラム(g) | 割合(%) |
---|---|---|---|
たんぱく質(P) | 400 kcal | 100 g | 20% |
脂質(F) | 600 kcal | 66 g | 30% |
炭水化物(C) | 1000 kcal | 250 g | 50% |
合計 | 2000 kcal | – | 100% |



ダイエット中は炭水化物を少し減らし、たんぱく質を増やします。
アスリートは運動量に応じて炭水化物の比率を高めていくようにします。
まとめ
栄養をバランスよく摂ろうと言われても、いざとなったらどうしていいか分からないものです。
今回紹介した内容は簡単そうに見えて、食事管理の基本が詰まっています。忙しくて準備に時間が取れない場合でもこの内容を思い出してみてください。
ぜひ参考にしていただき、気軽な食事管理にお役立ていただけると嬉しいです。
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