【Q&A】筋トレの種目順はどう決める?初心者から上級者までの効果的な順番の考え方

「筋トレを始めてみたけれど、どの種目から始めればいいのかわからない…」
そんな悩みを持つ方は少なくありません。
実は、筋トレにおける「種目順」は成果を大きく左右します。
同じ時間、同じ回数でも、順番を変えるだけで得られる効果が変わることもあります。
本記事では、パーソナルトレーナー歴16年の筆者が、初心者から中上級者まで使える種目順の基本ルールと、停滞期を乗り越えるためのポイントをわかりやすく解説します。
トレーニング効果を高めるうえで参考になりましたら幸いです。
その日の筋トレの種目の順番の決め方

トレーニングを開始したとき、その時点がその日で1番体が疲れていないフレッシュな状態といえます。そのため、種目順をどのようにするかは、トレーニング効果を考えたうえで重要です。
結論からお伝えすると、その日の筋トレの種目の順番はトレーニング経験と目的によって変わります。
まずは以下の表をご覧ください。
レベル | 基本の考え方 | 種目順のポイント |
---|---|---|
初心者 | 無理なく続けることを優先 | 取り組みやすい種目からスタート |
中級者 | 効率的に鍛える | 大きい筋肉を鍛える種目から始める |
停滞期 | 苦手部位を強化 | 遅れている部位や優先したい部位を先に行う |
上記の表をもとに、段階ごとに詳しく解説していきます。
初心者は「やりたい種目」から始めるのが効果的

筋トレを始めたばかりの頃は、続けることが最優先です。
最初から「この順番が正解」と決めてしまうと、やる気を維持できず、挫折につながることがあります。
そこでおすすめなのが、自分が「やりたい!」と感じる種目からスタートすることです。
やりたい種目を優先すると、楽しみながら取り組めるため、トレーニングが習慣化しやすくなります。
やりたい種目から始めるメリット
メリット | 具体的な効果 |
---|---|
モチベーションが上がる | 好きな種目を先に行うことで楽しみが増える |
継続しやすい | 「やりたい」が「続けたい」につながる |
ケガのリスクを減らせる | 自分が慣れた種目なら安心して取り組める |
フォーム習得に集中できる | 興味がある分、動作を丁寧に確認できる |
筋トレ初心者は、まず「楽しい」「やってみたい」という感覚を大切にしましょう。
やりたい種目から始めることで、自然とジムに行くのが楽しみになり、トレーニングが習慣化していきます。
初心者が感じやすい不安を減らせる
初めてジムに通い始めると、次のような不安を抱く方が多いです。
- どのマシンを使えばいいかわからない
- 周囲の上級者が気になり緊張する
- 正しいフォームがわからず不安
- 重量設定を間違えてケガをしないか心配
こうした不安を抱えたまま難しい種目に挑戦すると、ストレスがたまり、続けることが難しくなります。
しかし、自分が「やりたい!」と思う種目から始めることで、気持ちが前向きになり、心理的な負担が大きく減ります。
結果として、ジムに行くこと自体が楽しくなり、自然と継続できるようになります。
中級者は「大きな筋肉から小さな筋肉へ」
筋トレに慣れてきた中級者は、鍛える順番を意識することが成果アップのカギになります。
筋肉には大小さまざまな部位があり、順番を誤るとフォームが崩れたり、ターゲット筋肉を十分に追い込めなくなることがあります。
基本的な考え方は、
「大きな筋肉」から始めて「小さな筋肉」へ移行すること。
これによって、効率的かつ安全にトレーニングを進められます。

小さな筋肉を先に鍛えてしまうと、疲労が先にたまり、大きな筋肉の種目で力を発揮できません。
大きな筋肉の具体例
大きな筋肉とは、体積が大きく、複数の関節や筋肉を同時に使う部位を指します。
これらは代謝アップにもつながり、全身のバランスを整えるうえでも重要です。
部位 | 代表的な筋肉 | 主なトレーニング例 |
---|---|---|
胸 | 大胸筋 | ベンチプレス、チェストプレス |
背中 | 広背筋・僧帽筋 | デッドリフト、ラットプルダウン、ローイング |
脚 | 大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群 | スクワット、レッグプレス |
これらの部位は、複合的な動きで体全体を使うため、消費エネルギーも多く、筋肥大や脂肪燃焼にも効果的です。
初心者から中級者への移行目安
大きな筋肉から鍛える順番を意識するのは、以下の条件を満たしてきた頃が目安です。
移行のサイン | 具体的な状態 |
---|---|
基本フォームが安定してきた | ベンチプレス・スクワットを安全に行える |
筋肉痛が部位ごとに感じられる | 鍛えたい部位を意識できるようになった |
週2回以上のトレーニングが習慣化 | 継続できるペースができてきた |
疲労度によっては順番を柔軟に変える
疲労が強い日は、重量を下げたり順番を変更してもOKです。
無理に固定するよりも、その日の体調に合わせて調整することが継続のコツです。
停滞期を迎えた上級者は「強くしたい部位」や「発達が遅れている部位」を優先して鍛える


中級者の段階で「大きな筋肉から小さな筋肉へ」の順番が身についてくると、上級者ではさらに停滞期や弱点克服を意識したトレーニングが重要になります。
筋肉の成長には波があり、同じ順番・種目・重量でトレーニングを続けていると、特定の部位が停滞することがあります。
上級者は、強くしたい部位や発達が遅れている部位を優先して鍛えることで、バランスの良い体づくりとさらなる筋力向上を狙います。
停滞部位を優先する理由
停滞している部位を最後に回してしまうと、疲労によって力を出し切れず、成長が止まったままになってしまいます。
逆に、序盤に集中して鍛えることで、十分な負荷とフォームの安定を確保でき、差を縮めやすくなります。
メリット | 説明 |
---|---|
弱点克服 | 成長が遅れている部位に十分な刺激を与えられる |
効率的なトレーニング | 疲労が少ない状態で高重量を扱える |
停滞期突破 | 新しい刺激により筋肉の適応を促進できる |
バランス向上 | 全体的に均整の取れた筋肉を作れる |
まとめ|目的とレベルに合わせて順番を調整しよう
筋トレの種目順は、レベルや目的に応じて柔軟に変えることが重要です。
初心者の場合は、まず「取り組みやすい種目」から始めることを意識しましょう。無理に順番を意識するよりも、楽しさや継続を優先することで、フォーム習得と習慣化がスムーズになります。
中級者は、基本的に「大きな筋肉から小さな筋肉へ」という順番で鍛えるのが効果的です。脚や胸、背中など大筋群を先に鍛え、肩や腕などの小さな筋肉を後半で追い込むことで、効率的かつ安全にトレーニングできます。
そして、停滞期に入った場合や発達が遅れている部位がある場合は、原則を少し変えて「鍛えたい部位を最初に行う」戦略が有効です。疲労が少ない序盤に優先的に鍛えることで、弱点の克服や成長の停滞を突破しやすくなります。
このように、種目順は「レベル」と「目的」に合わせて調整することが、筋トレの成果を最大化するポイントです。
チェックポイント
- ウォーミングアップを必ず行う
- 高重量種目は疲労が少ないうちに
- モチベーションを保つ順番に工夫する
筋トレは順番次第で効果が大きく変わります。
自分の体調や目的に合わせて順番を工夫し、より効率的なトレーニングを目指しましょう。
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