ダイエットが続かない原因と続けるコツ|16年のプロが教える習慣化メソッド

「今度こそ続けよう」と始めたダイエット。最初の3日間は順調だったのに、気づけばモチベーションが下がり、またリバウンド…。そんな経験はありませんか?
多くの人が「意志が弱いから続かない」と思いがちですが、実はそれは誤解です。
16年間に渡るトレーナー生活の中で分かったのは、“続けられる人”と“続かない人”には明確な違いがあるということ。
本記事では、ダイエットが続かない原因と、誰でもできる「習慣化の仕組み」をプロの視点からわかりやすく解説します。
読むことで、明日からの行動を変える小さな一歩が見つかるはずです。
「続ける力」を身につけたい人は、ぜひ最後まで読んでください。
「意志が弱いから続かない」は間違い!脳の仕組みを理解しよう

「ダイエットが続かない…」
そう感じたとき、多くの人は「自分には根性がない」「意思が弱い」と思い込みがちです。
しかし、実際の原因は 意志の弱さではなく“脳のメカニズム” にあります。
脳は「変化を避け、現状を維持しよう」とする生き物。
新しい行動(食事制限や運動)を始めると、それを“ストレス”として認識し、
もとの生活に戻そうとする働きが起こります。
これを「恒常性(ホメオスタシス)」と呼びます。
さらに、脳内の「報酬系(ドーパミン)」は、
“快い行動”を繰り返し、“不快な行動”を避けるように指令を出します。
つまり、過度な我慢や制限ほど「続かないように設計されている」わけです。
✅ 続かない理由を“脳科学的”に整理すると
| 原因 | 解説 |
|---|---|
| 脳が変化を嫌う | 新しい行動はエネルギーを使うため、脳が無意識に抵抗します。 |
| ドーパミンの働き | 楽しい・気持ちいい行動は続くが、我慢を伴う行動は避けやすい。 |
| 意志の力は有限 | 意志力(ウィルパワー)は筋肉と同じで使うほど疲れる。 |
解決のカギは「仕組み」で習慣化すること
意志に頼らず、続けられる環境を設計することが重要です。
たとえば以下のような工夫があります。
- 夜9時以降は冷蔵庫を開けない
- 朝に運動ウェアを準備しておく
- スマホに「水を飲む」リマインダーを設定する
意志より「仕組み」。
これが続けられる人と続かない人の決定的な違いです。
結果が出ない時期こそチャンス!「停滞期間」をどう乗り切るか

最初の2〜3週間で体重が落ちやすいのは、実は「水分」と「糖質」の変化によるもの。
その後、体重が減らなくなると「効果がない」と感じてしまいますが、
実はその時こそ 体が脂肪を燃やす準備段階 に入っています。
ここでやめてしまう人が多いため、結果的に「続かない人」が増えてしまうのです。
続けるための実践ポイント
- 1日の体重ではなく、週平均で判断する
水分や塩分の影響で1〜2kgの誤差が出るのは普通。週単位で見れば真の傾向が分かります。 - 見た目・体調・気分も“成果”として捉える
鏡で見る姿勢やウエストライン、肌のハリ、睡眠の質なども変化の証拠です。 - 数字以外のモチベーションを持つ
「健康的な生活を続ける」「疲れにくい体になる」など、長期的な目的を設定する。
「継続できる人」と「途中でやめる人」の違い
| タイプ | 特徴 | 結果 |
|---|---|---|
| 継続できる人 | 小さな変化を記録し、焦らず続ける | 数ヶ月後に確実な変化を得る |
| 途中でやめる人 | 数字の変化だけで判断し、停滞期に諦める | 一時的な減少のみでリバウンドしやすい |
「焦らない」ことこそが、継続の最大の武器です。
「完璧主義」は継続の敵。80点ルールで気楽に進めよう
多くの人が、
「今日は間食した」「運動を休んだ」
といった小さな失敗で自分を責めてしまいます。
しかし、ダイエットで成功する人は 完璧を目指さない人 です。
大事なのは、100点を1日取るより、80点を1ヶ月続けること。
✅ 80点ルールの考え方
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 完璧より継続 | 少しサボっても続ける方が成果につながる |
| 失敗を責めない | 1日の結果より“次の日に戻る”ことを重視 |
| 長期視点で見る | 体重ではなく「習慣が続いたか」を評価する |
たとえば、
- 週5回の運動が3回でもOK
- 甘いものを食べた日があっても、翌日リセットできればOK
「続ける=成功」 というマインドを持てば、ストレスなく継続できます。
続けられる人が実践している習慣化の仕組み

行動を小さく始める(スモールステップ)
いきなり「糖質を全部カット」「週5回筋トレ」では続きません。
最初は “1日5分のストレッチ”や“夜だけ炭水化物を控える” 程度から始めましょう。
成功体験を積み重ねることで、脳が「行動=快感」と学習し、習慣化が進みます。
トレーニングに入るための「トリガー(きっかけ)」を設定する
行動には“始まりのスイッチ”が必要です。
例えば、「歯を磨いたらストレッチ」「お風呂上がりに体重を測る」といったルールを作ることで、
無意識に行動できるようになります。
If-Thenプランニング(もし〜したら、そのあと〜する)
- もし朝コーヒーを飲んだら、プロテインを飲む
- もし帰宅したら、10分だけスクワット
「考えなくても動ける状態」を作ることが鍵です。
「数字だけじゃない」成果を感じよう
人間は、「報われている」と感じた行動を続けやすい生き物です。
しかし、体重計の数字だけを頼りにしていると、少し停滞しただけで「意味がない」と感じてしまいます。
実際には、体重以外にも体は確実に変化しています。
数字では見えない変化こそ、あなたの努力が実を結び始めているサインです。
🌿 おすすめの“見える化”項目
| 項目 | チェックのポイント |
|---|---|
| 睡眠の質 | 朝スッと起きられるようになったか? 途中で目が覚めにくくなったか? |
| 体の軽さ(疲れにくさ) | 階段の上り下りが楽になった、立ち仕事での疲れが減ったなど。 |
| 肌の調子 | 顔色が良くなった、吹き出物が減った、化粧ノリがよくなったなど。 |
| トレーニング後の爽快感 | 体を動かすことが気持ちいいと感じられるようになったか? |
こうした“非数値の変化”を意識できる人ほど、ダイエットを前向きに続けられます。
なぜなら、**「変化を感じる=脳が報酬を得ている状態」**だからです。
体重が動かなくても、
「昨日よりスッキリしてる」「肌が明るく見える」——
そんな小さな実感が、継続の原動力になります。
「数字」ではなく「体の感覚」を褒めてあげること。
それが、モチベーションを保ついちばん確実な方法です。
継続できる人は“無理をしない”。実例で見る習慣化のコツ

クライアント事例①|30代男性:頑張りすぎをやめて3ヶ月継続成功!
「3日坊主がクセになっている」と話していた30代男性。
最初は「週5回の運動」や「糖質カット」など、理想を高く設定しては挫折を繰り返していました。
そこで思い切って、行動を『“できる範囲”に絞る』ようにアドバイス。
実践したのはたった2つだけ。
- 週2回のトレーニング
- 間食を減らす(完全禁止はしない)
結果、3ヶ月で −4.2kg を達成。
しかも「苦しくない」「習慣になった」と本人も実感。
ポイントは、「やる気」ではなく『“ハードルの低さ”』でした。
「これくらいならできそう」と思える範囲から始めると、継続のハードルはぐっと下がります。
クライアント事例②|40代女性:完璧主義を手放してストレスゼロに
毎日トレーニング・食事記録・カロリー計算…。
「全部できないと意味がない」と考えていた40代女性。
しかし、完璧を求めすぎて疲れ、続かない日々が続いていました。
そこで、「1日休んでもOK」「できた日を数えよう」とルールを変更。
“できなかった日”ではなく、“できた日”にフォーカスするようにしたのです。
すると、気持ちがラクになり、ストレスも軽減。
結果、半年で 体脂肪−6% を達成しました。
このケースからわかるのは、
ということです。
継続できた人の共通点は「できたこと」にフォーカスすること
継続に成功した人たちは、口をそろえてこう言います。
「できなかったことを反省するより、できたことを褒めるようにした。」
脳は、“快感を得た行動”を繰り返す性質があります。
つまり「今日も少しできた!」と感じるたびに、
脳が“継続=気持ちいい”と学習していくのです。
今日から始められる“続く仕組み”チェックリスト
✅ 今日からできる!続く人のチェックリスト
以下の項目に「はい(✓)」がいくつ当てはまるかを確認してみましょう。
3つ以上チェックがつけば、“継続できる習慣体質”が育ち始めています!
継続できる人の行動チェック表
| チェック項目 | はい |
|---|---|
| 無理のない範囲で「小さな行動」を積み重ねている | ☐ |
| 体重以外の成果(体調・気分・姿勢など)も記録している | ☐ |
| 「できたこと」を意識して自分を褒めている | ☐ |
| 休む日も“計画の一部”として前向きに捉えている | ☐ |
| 行動のきっかけ(時間・場所・流れ)を決めている | ☐ |
| 気分よりも「仕組み」で動ける環境を整えている | ☐ |
| 継続を“楽しむ工夫”(お気に入りウェア・音楽など)がある | ☐ |
チェック結果の目安
- 5項目以上: すでに継続の仕組みができています!
→ このままの習慣を大切に育てましょう。 - 3〜4項目: あと少しで「習慣化ゾーン」!
→ チェックがつかなかった項目を1つずつ意識すればOK。 - 2項目以下: 無理せず1つずつクリアを目指しましょう。
→ 最初は「小さく始める」がコツです。
週1回の振り返り習慣
毎週日曜日など、固定日に“できたこと”を3つ書き出しましょう。
自己肯定感が上がり、次の1週間のモチベーションが自然と生まれます。
「やらなかった日」を責めないルール
行動しなかった日を「休息日」と定義し、リセットではなくリフレッシュと考える。
心身の余白がある人ほど、長期的に継続できます。
まとめ|続ける力は才能ではなく“仕組み”で作れる
ダイエットが続かないのは、意志が弱いからではなく「仕組みが整っていないだけ」です。
続けられる人は、完璧ではなく“小さな行動”を積み重ねています。
焦らず、少しずつ、行動を仕組みに変えること。
それが長期的な成功につながります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
あなたの努力は、必ず成果に変わります。
今日から一つ、小さな行動を始めてみてください。
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