【クレアチン完全解説】効果・副作用・おすすめ摂取法から最新クレアルカリンまで

筋トレサプリの定番とも言える「クレアチン」。
しかし、「効果があるって聞くけど実際は?」「副作用はないの?」「どの種類を選べばいいの?」こんな疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、クレアチンの基本的な働きから、筋力アップや回復への効果、摂取タイミングや量、クレアルカリンなどの新型タイプまで、トレーナー歴16年の筆者が初心者にもわかりやすく解説します。
「結局どれを選べばいいの?」と迷っている方は、この記事で疑問をスッキリ解消しましょう。
クレアチンとは?

クレアチンの基本情報
クレアチンはもともと人体の体内で合成される物質です。主に肝臓と腎臓で、3種類のアミノ酸(アルギニン、グリシン、メチオニン)から合成されます。
体内で合成されるクレアチンは1日に必要な量の約半分程度であり、不足分は肉や魚などの食品から摂取する必要があります。

成人の体内には約120gのクレアチンが存在し、1日あたり2〜3g程度の補充が必要とされています(運動する人の必要量は増加します)。
食品 | クレアチン含有量(約) |
---|---|
牛肉(赤身) | 約 0.9 g |
豚肉(赤身) | 約 0.7 g |
鶏肉(胸肉) | 約 0.4~0.5 g |
鮭(サーモン) | 約 0.45 g |
マグロ | 約 0.4 g |
タラ | 約 0.3 g |



1日の必要量3〜5gを摂取するには、
魚だと約1kgも食べなくてはなりません。



筋トレをしている人は消費量も多いので、
サプリから摂るのと便利だよ!
クレアチンの役割
クレアチンは、ATP(アデノシン三リン酸)を再合成する働きがあります。ATPは筋肉を動かす「エネルギー源」であり、特に短時間・高強度の運動においてその供給スピードが重要になります。クレアチンは、瞬発的なパワー発揮をサポートするうえで欠かせない存在です。
クレアチンの効果
クレアチンは筋肉のエネルギー再生を助けることで、高強度運動のパフォーマンス向上や筋肉量増加、疲労回復、さらには脳機能の改善にも効果が期待されます。
- 筋力・筋持久力の向上
- 筋肥大や筋回復の促進
- 筋疲労や筋損傷の軽減
- 脳機能や認知機能への可能性
筋力・筋持久力の向上
クレアチンは、筋力トレーニングやスプリント系の運動において、最大筋力の向上や反復回数の増加に寄与するという研究報告があります。継続的に摂取することで、トレーニングパフォーマンスの底上げが期待できます。
筋肥大や筋回復の促進
筋力向上に加えて、筋肥大(筋量の増加)を後押しする効果も注目されています。トレーニング後の筋細胞の水分保持を促進し、筋肉の回復を助けることで、結果として筋肉が育ちやすい環境を整えてくれます。
筋疲労や筋損傷の軽減
高強度のトレーニングを続けると筋疲労や筋損傷のリスクが高まりますが、クレアチンには筋損傷マーカーの上昇を抑えるという研究もあります。これにより、疲労の蓄積を軽減し、コンディション維持にもつながります。
脳機能や認知機能への可能性
クレアチンは筋肉だけでなく、脳にも存在しており、脳エネルギーの安定化に関わるという見解があります。近年では、高齢者や睡眠不足時の認知機能サポートに関する研究も進んでおり、幅広い分野で注目されています。



安くて簡単に摂取できるのに、
いろんな効果があってお得だね!
BIG3の挙上重量を競うパワーリフターの人は、試合が近くなると摂取する人も多いです。
階級にあわせて減量をすると、挙上重量や反復回数が落ちてしまうことがあります。
クレアチンを摂取することでこれらの維持に体感があるという話をよく耳にします。
クレアチンのおすすめの摂取方法
摂取タイミング
クレアチンは毎日摂取すれば効果が蓄積されますが、特にトレーニング後の摂取が筋肉への取り込みを高めるとされています。トレーニング前後に炭水化物やプロテインと一緒に摂ると、インスリンの作用で吸収率が高まるといわれています。



タイミングはそんなに気にしないで大丈夫。
摂取量
基本的な摂取量は、1日3~5gが推奨されています。体重が多い方や筋量が多い方はやや多めに摂ることもありますが、過剰摂取は意味がなく、一定量で効果は頭打ちになると考えられています。
ローディング期とメンテナンス期
クレアチンの摂取には2つのアプローチがあります。
- ローディング方式:1日20gを5~7日間摂取して体内に素早く飽和させ、その後1日3~5gのメンテナンスに移行
- メンテナンス方式のみ:毎日3~5gを継続摂取し、2〜3週間で自然に飽和させる



「クレアチンを飽和させる」とは、
体内(特に筋肉内)にクレアチンの貯蔵量が
最大限に達する状態にすることを指します。
どちらを選ぶかは好みや目的によりますが、胃腸の不調が起きやすい方はメンテナンス方式がおすすめです。



クレアルカリンはローディング不要で、
胃腸の負担も少ないとされているよ。
クレアチンに副作用はある?研究からわかる安全性のポイント


クレアチンの効果はよく知られていますが、副作用はないのか不安…という方も少なくありません。ここでは、信頼できる研究をもとに、安全性について解説します。
一部の研究で報告されている懸念点
クレアチンは比較的安全性の高いサプリメントとされていますが、過剰に摂取した場合や個人差によって以下のような症状が報告されています。
- 胃の不快感・下痢:特に短時間で高用量を摂取した場合に見られることがあります。
- 体重増加:クレアチンの特性上、筋肉内に水分を取り込みやすくなるため、一時的な体重増加が起こることがあります。
- 腎臓への影響?:健康な人において腎機能に悪影響を及ぼすという明確な証拠は現在のところ確認されていません。
「健康なアスリートに対する長期的なクレアチン補給は、腎機能に悪影響を及ぼさない」との結論が示されています。(Poortmans & Francaux, 1999, Medicine and Science in Sports and Exercise)。
安全性に関する研究レビュー
信頼できる複数の研究レビューでも、クレアチンの使用は健康な成人において短期・長期ともに安全であると報告されています。
「適切に使用された場合、クレアチンは健康な個人にとって非常に安全であり、広範な研究により安全性が確立されている」と述べられています(Kreider et al., 2017, Journal of the International Society of Sports Nutrition)。
この研究では、最大5年間にわたるクレアチン摂取でも重大な副作用が確認されなかったことが示されています。
安全にクレアチンを摂取するためのポイント
副作用のリスクを避け、安心して使用するためには、以下のような点に注意しましょう。
- ✅ 1日3〜5gを目安に摂取する(推奨摂取量を守る)
- ✅ 水分をしっかり摂る(筋肉内の水分保持が促されるため)
- ✅ 不安がある場合は医師や専門家に相談する
・Poortmans JR, Francaux M. (1999). Long-term oral creatine supplementation does not impair renal function in healthy athletes. Medicine and Science in Sports and Exercise, 31(8), 1108–1110. ・Kreider RB, Kalman DS, Antonio J, et al. (2017). International Society of Sports Nutrition position stand: safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine. Journal of the International Society of Sports Nutrition, 14, 18.
クレアチンの種類と選び方
クレアチンに関する研究はほぼクレアチン・モノハイドレートを用いて行われています。
種類 | 特徴 | 吸収率 | 価格帯 | 市販の多さ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
クレアチン・モノハイドレート | 最も基本・研究豊富 | 高い | 安い | 多い | 定番・初心者向け |
クレアチン・HCL(塩酸塩) | 水に溶けやすく胃に優しい | 非常に高い | やや高い | 普通 | 少量で効果が期待できる |
クレアルカリン | 酸に強く安定性が高い | 高い | 高め | 少ない | 胃腸への負担が少ないとされる |
クレアチン・エチルエステル | 吸収率は不安定 | 不明〜中程度 | 高い | 少ない | 科学的根拠に乏しい |
クレアチンモノハイドレート
最も研究されているベーシックな形態で、コストパフォーマンスが非常に高いのが特徴。初めての方はまずモノハイドレートから始めるのが安心です。
その他の種類
クレアチンHCL(塩酸クレアチン)
水への溶解性が高く、胃腸トラブルの少なさが魅力。ただし価格が高めで、モノハイドレートと比べて効果に明確な優位性があるとは言い切れません。
クレアチンエチルエステル
吸収率が高いとされていましたが、研究によってはモノハイドレートと比べて効果が劣る可能性も示唆されており、近年はやや使用頻度が落ちています。
クレアルカリン(Kre-Alkalyn)
高pH加工によって胃酸に強く、吸収効率が高いとされる新型クレアチン。一部では「腹痛や膨満感を感じにくい」との声もありますが、研究データは限定的です。現場では「体感がある」とするトレーニーも多く、サプリメントの選択肢として注目を集めています。
選び方のポイント
- 純度:信頼できるブランドを選ぶ
- 価格:継続できる価格帯が現実的
- 溶解性や飲みやすさ:体感・飲み心地も継続のカギ
- 自分の体質との相性:胃腸への影響が出ないか確認



胃腸に影響のある方は、1gの少量ずつ摂取すると大丈夫という報告もあります。
注目のクレアルカリンをさらに詳しく解説


クレアルカリンとは、pHバッファー加工されたクレアチンモノハイドレートのことです。
通常のクレアチンよりも胃酸や水分での分解に強く、吸収効率が高いとされ、特許技術により製造されています。
通常のクレアチンモノハイドレートは胃酸などの酸性環境で分解されやすく、「クレアチニン」という効果のない副産物に変わってしまうことがあります。しかし、クレアルカリンはpHをアルカリ性に調整(pHバッファー加工)することで、この分解を抑え、胃酸の影響を受けにくくなっています。そのため、より効率的にクレアチンが筋肉に届きやすく、少量の摂取で同等以上の効果が期待できます。
🔹通常のクレアチンとの違い
特徴 | クレアチンモノハイドレート | クレアルカリン |
---|---|---|
pH値 | 約6.9(中性付近) | 12以上(強アルカリ性) |
安定性 | 胃酸で一部がクレアニンに分解される | 胃酸でも分解されにくい |
吸収効率 | 良好(だがタイミングや量に依存) | より効率的な吸収が期待される |
必要なローディング | あり(最初の5〜7日間多めに摂取) | 不要とされる(メーカー見解) |
胃への負担 | 人によっては下痢・腹部不快感 | 比較的マイルドとされる |
コスト | 安価 | やや高価 |
🔹主なメリット
- 分解されにくく、筋肉への到達効率が高い
→ 胃酸などで分解されず、よりクレアチンが「そのまま」吸収されやすいとされます。 - ローディング不要(メーカー主張)
→ 通常のクレアチンで必要とされる「1週間の大量摂取」が不要。 - 胃への刺激が少ない
→ 水分による膨張や腹部の不快感を避けやすい。
🔹注意点・デメリット
- 科学的エビデンスは限定的
→ 吸収効率やパフォーマンス効果において「劇的な差がある」とする明確な研究結果は少数です。 - 価格が高め
→ モノハイドレートの2〜3倍の価格帯も。 - 長期的な研究が不足
→ 新しい加工法のため、長期間の安全性データが少ない。
🔹どんな人におすすめ?
対象 | 理由 |
---|---|
通常のクレアチンでお腹を下す人 | 胃に優しく、吸収率が良い可能性がある |
サプリの量を最小限にしたい人 | ローディング不要、摂取回数も少なくて済む |
トレーニング中〜上級者で試したい人 | 通常のクレアチンに満足していて、より効率を追求したい |
🔹代表的なクレアルカリン製品
- EFX Sports Kre-Alkalyn(正規ブランド)
- 国内ブランドもクレアルカリン含有製品を展開中(例:GronG、LYFTなど)
「クレアルカリン」と表記されていても、本家の特許製法を使っていない製品もあるので要確認!



価格が相場より安すぎるものには気をつけよう!
✅ まとめ:クレアルカリンは試す価値あり?
ポイント | 評価 |
---|---|
吸収効率・胃への優しさ | ✅ モノハイドレートより優れる可能性あり |
科学的エビデンス・価格とのバランス | ⚠ 現時点ではやや割高&研究少なめ |
初心者よりも中級者〜上級者向け | 💡 慣れてから切り替えるのが無難 |
クレアチンに関するよくある質問(FAQ)


まとめ|クレアチンは初心者にもおすすめの筋トレサポートサプリ
クレアチンは、筋力アップ・筋肥大・回復促進など多くのメリットを持つサプリメントであり、初心者から上級者まで幅広く活用されています。種類や摂取法に迷う方は、まずはクレアチンモノハイドレートからスタートし、自分の体質や目的に合うかを見極めるのがよいでしょう。
また、トレーニング現場ではクレアルカリンのような新型クレアチンも選ばれ始めています。自分に合うタイプを見つけることで、より効率的に成果を引き出すことが可能です。
クレアチンは「毎日コツコツ続ける」ことで本来の効果を発揮します。記事を参考に、ぜひあなたのトレーニングや栄養管理に役立ててみてください。



