【Q&A】夏風邪が長引くのはなぜ?早く治すための3つの回復ポイント

「夏風邪を引いて数日たつのに、なかなか治らない…」
そんな経験をしたことがある方は少なくないのではないでしょうか。
夏風邪は冬の風邪とは原因ウイルスや症状が異なるとされており、冷房や脱水、睡眠不足など夏特有の要因が重なることで、回復が遅れやすい傾向があります。
本記事では、厚生労働省などの公的情報を参考に、夏風邪が長引く理由と、一般的に推奨される回復のポイントをわかりやすく解説します。症状が続く場合は、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療を目的としたものではありません。症状が続く場合は必ず医師にご相談ください。
JUN本記事は、パーソナルトレーナー歴16年の筆者が医師や各分野の専門家の協力を得て作成しています。
なぜ夏風邪は長引きやすいのか?


夏風邪は、以下のような夏特有の条件が重なりやすく、体が回復しにくい状態になりやすいとされています。
- 外気温と室内の冷房による急激な温度差で自律神経が乱れる
- 暑さによる食欲不振や睡眠不足
- 発汗による水分・ミネラル不足(脱水)
また、咳や発熱が長引く場合は、マイコプラズマ肺炎や新型コロナウイルスなど、別の感染症の可能性も考えられるため、医療機関での診察が推奨されます。
特に以下の症状がある場合は、早めの受診を検討しましょう。
- 38度以上の高熱が続く
- 咳や喉の痛みが1週間以上改善しない
- 下痢や吐き気が長引き、水分が摂れない
夏風邪から早く回復する3つのポイント


① 安静にして体を温める
夏風邪の回復には、副交感神経が優位になる=リラックスした状態を保つことが重要とされています。
一般的に推奨される工夫:
- 冷房の風を直接受けないようにする
- 腹巻きや温かい飲み物でお腹を冷やさない
- 入浴はぬるめのお湯に短時間浸かる
- 横になってしっかり休養をとる湯でリラックス効果を高める
② 栄養と水分・ミネラルを補給する
発熱や下痢が続くと、水分とミネラルが不足し、さらに回復が遅れることがあります。
水分補給と同時に、電解質(ナトリウム・カリウムなど)も意識的に補給しましょう。
栄養面でのポイント:
| 栄養素 | 具体例 | 目的 |
|---|---|---|
| 炭水化物 | おかゆ・うどん・バナナ | エネルギー補給 |
| タンパク質 | 卵・豆腐・鶏肉(消化しやすいもの) | 免疫細胞の材料 |
| 塩分・電解質 | スープ・味噌汁・経口補水液 | 水分とミネラルの補給 |
胃酸の材料でもある塩素が不足すると、さらに食欲不振を招く可能性もあります。
水分だけでなく、塩分(ナトリウムと塩素)・カリウムなどの補給も意識しましょう。
③ 睡眠をしっかりとり、回復モードを維持する
十分な睡眠をとることが、自然治癒力を高めるうえで大切とされています。
特に夏は、夜間の室温や湿度、冷房の設定の難しさから眠りの質が低下しがちです。
睡眠改善のポイント:
- 就寝1時間前はスマホやPCを控える
- 冷房は28℃前後、風が体に直接当たらない設定にする
- 湿度は50〜60%を目安に調整
- 冷感パジャマやアイス枕で体温調整をサポート
- 寝具を外に干すなど、発汗による湿気対策
質の高い睡眠で免疫力と回復力を高めることが、大切になります。
夏風邪の回復を早めるための生活習慣
「薬を飲んでもすぐ治らない」「だるさが抜けない」
そんなときこそ、日々のリズムを整えることが大切です。
✅ チェックしておきたい生活習慣:
| 項目 | 良い生活習慣 | NG例 |
|---|---|---|
| 睡眠 | 7時間以上の深い睡眠 | 就寝が毎日バラバラ、冷房の節約で暑い |
| 食事 | 消化に良く栄養のある食事 | 冷たい飲み物・偏った食生活 |
| 水分補給 | 1.5〜2Lの水・電解質 | 水分をあまり摂らない |
| 冷え対策 | 腹巻き・スープなどで温める | 冷房でお腹が冷える生活 |
| ストレス | ゆったり休養・趣味で息抜き | 忙しさで休めずイライラが続く |



体を休めてリラックスしてね。
まとめ|夏風邪を長引かせないために
夏風邪が長引く原因は、体が本来持つ回復力が十分に発揮できていないことにあります。
そのため、**「温める」「栄養を補給する」「休む」**の3つが基本となります。
- 体を冷やさない
- 水分と電解質をしっかり摂る
- 質の高い睡眠を確保する
症状が1週間以上続く場合や、高熱・強い咳・下痢などが改善しない場合は、迷わず医療機関に相談してください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療行為・健康指導を目的としたものではありません。個人の症状や健康状態については、医師や専門家にご相談ください。参考文献
- 厚生労働省「感染症情報」
- 国立感染症研究所「感染症発生動向調査」
- 日本医師会「風邪とインフルエンザ」
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