スクワットとデッドリフトの違いとは?|動作の違いと目的別の使い分けを解説

両方やるのは、正直たいへん、、、
同じような筋肉が鍛えられるなら1つに絞りたいんだけど

スクワットとデッドリフトって使う筋肉がほとんど同じだよね?



ズバリ!スクワットとデッドリフトの使い分けを解説します。
本記事ではスクワットとデッドリフトの動作の違いや目的に応じた使い分けについて、科学的根拠を交えて解説します。初心者から中級者まで、効果的にトレーニングを進めたい方におすすめの内容です。
スクワットとデッドリフトの違いとは?|動作の違いと目的別の使い分けを解説


スクワットとデッドリフト、どう使い分ける?
スクワットとデッドリフトはどちらも下半身を鍛える基本種目ですが、使われる筋肉より「動作の違い」と「目的」に注目することが重要です。
結論|足を速くしたいならスクワット、ジャンプ力を上げたいならデッドリフト
スクワットとデッドリフトは、鍛える筋肉に重なる部分が多いです。
種目 | 動作 | 主な筋肉 | 特徴 |
---|---|---|---|
スクワット | プッシュ動作(押す) | 大腿四頭筋・臀筋 | 負荷が体に乗った状態で開始 |
デッドリフト | プル動作(引く) | 臀筋・ハムストリングス | 床から引き上げる“ヒンジ動作” |
スクワットと短距離走の関係:足を速くするならスクワットが有効


スクワットは短距離選手にとって非常に重要なトレーニングで、筋力向上がスプリントスピード(短距離走の速度)の向上に直結するとされています。
スクワットの挙上重量と短距離走のタイムには、非常に高い相関関係があるとの研究が報告されています。
Seitz LB, Reyes A, Tran TT, Saez de Villarreal E, Haff GG. Increases in lower-body strength transfer positively to sprint performance: a systematic review with meta-analysis. Sports Med. 2014 Dec;44(12):1693-702. doi: 10.1007/s40279-014-0227-1. PMID: 25059334.
短距離選手は、浅い角度のスクワットでより重い重量を扱う選手が多いです。



一般的には、軽い重量でも良いので深くしゃがんで、
しっかり股関節を使うようにすることをオススメします。
ジャンプ力を向上させるにはデッドリフトが有効


デッドリフトを基礎とする重量挙げ(オリンピックリフティング)の重量はジャンプ力に高い相関関係があります。



体重の重い重量級の選手でも高いジャンプ力がある選手が多いです。
オリンピックのウェイトリフティングトレーニングはスポーツ選手の垂直跳躍の高さを向上させると報告されています。
Hackett D, Davies T, Soomro N, Halaki M. Olympic weightlifting training improves vertical jump height in sportspeople: a systematic review with meta-analysis. Br J Sports Med. 2016 Jul;50(14):865-72. doi: 10.1136/bjsports-2015-094951. Epub 2015 Nov 30. PMID: 26626268.
スクワットとデッドリフト、それぞれの種目の特徴と違い
スクワット|膝と股関節を伸ばす「プッシュ系」
スクワットは「膝関節と股関節を同時に伸ばす:押す動作」が中心です。
ウェイトを担いだ状態でしゃがみ、膝と股関節を伸ばして立ち上がります。
- 主に鍛えられるのは大腿四頭筋(ももの前)とお尻(臀筋)
- 深くしゃがむことで、大腿直筋という骨盤から始まる筋肉も刺激される
- 体幹の安定性も求められる全身運動
▶ ポイント: 立ち上がるときに膝が内側に入らないよう注意してください。
デッドリフト|股関節主導の「プル系ヒンジ動作」
デッドリフトは、「股関節を主導にして体を“引き上げる”動き(プル動作)」です。
これは「ヒンジ動作」と呼ばれ、腰・背中・お尻を連動させて動かす基本動作の一つです。
- 主に鍛えられるのは臀筋(お尻)とハムストリングス(もも裏)
- 腰を痛めないために、背中を丸めないフォームが必須
- 正しく行えば、腰痛や膝痛の予防にもつながる
▶ ポイント: お尻を後方へ引くようにして、上体を折りたたむイメージで行ってください。
よくある疑問|結局どちらをやればいい?
ヒンジ動作を身につけるためにデッドリフトがおすすめです。
この動きは日常生活にも大切な動きなので、頑張って練習して習得してください。



スクワット系はマシンで気軽にやってね!



デッドリフトはトップサイドでも構わないので、
股関節の動きを意識して行ってください。
- デッドリフトのトップサイドとは?
-
トップサイドデッドリフトとは、膝上(膝頭の下)からバーベルを引き上げるデッドリフトのバリエーションで、背中の筋肉に集中的に負荷をかけ、通常のデッドリフトよりも高重量を扱いやすい種目です。
まとめ|「動作の違い」を理解して使い分けよう
スクワットとデッドリフトは、鍛える部位が一部重なるとはいえ、動作の方向性がまったく異なります。
- 脚全体の筋力と筋肥大を狙う → スクワット中心
- 姿勢改善や腰〜お尻の強化 → デッドリフト中心
スクワットが「地面を押す」、デッドリフトが「床から引き上げる」動き。
この違いを意識することで、トレーニングの質が大きく変わります。
スクワットとデッドリフトを目的に応じて使い分ける際の参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました♪
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