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なぜ筋トレすると代謝が上がるのか?運動後も脂肪が燃え続ける科学的理由

「筋トレを始めたら、太りにくくなった気がする」「運動後も体がポカポカしている」
そんな実感を持ったことはありませんか?

実はこれは気のせいではなく、筋トレによって“代謝が上がる”ためです筋肉を動かすことで、体はより多くのエネルギーを使い、運動後も脂肪が燃え続ける状態が続きます。

本記事では、パーソナルトレーナー歴16年の筆者が、筋トレによって代謝が上がるメカニズムと、効率的に代謝を高める方法を科学的に解説します。

「運動しても痩せにくい」「代謝を上げたいけど何をすればいいかわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

筋トレで代謝が上がる3つの理由

① 筋肉量の増加が基礎代謝を高める

筋肉は「体の中で最もエネルギーを使う組織」のひとつです。
筋肉量が増えることで、**何もしていないときの消費カロリー(基礎代謝量)**が上がります。

項目内容消費エネルギーの割合
基礎代謝呼吸・体温維持など生命維持のための消費約60%
生活活動代謝歩行や家事などの日常動作約30%
食事誘発性熱産生食事でエネルギーを使う約10%

基礎代謝のうち、筋肉が占める割合は20%前後。
つまり筋肉が増えると、何もしていなくてもエネルギーを多く使う体になるということです。

実際には、筋肉1kgあたりの代謝増加は1日約13〜50kcal程度
一見少ない数字でも、全身の筋量が数kg増えれば大きな差になります。

基礎代謝に占めるそれぞれの器官の割合

筋肉は、安静時でも多くのエネルギーを消費する“代謝のエンジン”です。
筋肉量が増えると、体が何もしていない時でも消費カロリーが高くなります。

組織・器官基礎代謝への寄与備考
筋肉約20%増えるほど消費量アップ
肝臓約20%代謝の中心
約20%常にエネルギーを使用
心臓・腎臓約15%自動活動による消費

② 運動後も脂肪が燃える「EPOC効果」

筋トレを行ったあと、しばらく体が温かい状態が続くことがあります。
これは「EPOC(運動後過剰酸素消費量)」と呼ばれる現象で、運動後も代謝が高い状態が続くためです。

トレーニングによって体内のエネルギーが大量に使われると、回復のために酸素消費が増加します。
この“回復期間”こそが、脂肪燃焼が継続するゴールデンタイムです。

運動の種類EPOCの持続時間効果の特徴
軽い有酸素運動約1〜2時間小さめ
高強度筋トレ約24〜48時間長く続く・消費量も多い

つまり、高強度の筋トレほどEPOC効果が長く続き、代謝アップに貢献します。

③ ホルモン分泌と神経活性の変化

筋トレ中、体内では多くのホルモンが分泌されます。特に「成長ホルモン」「テストステロン」「アドレナリン」などは、脂肪分解や筋肉合成を促進します。

ホルモン主な働き
成長ホルモン脂肪分解・筋肉修復を促す
テストステロン筋合成を活性化し、基礎代謝を維持
アドレナリン心拍数・代謝を一時的に高める

また、筋トレによって自律神経(交感神経)が活性化し、エネルギー消費が高まることもわかっています。

筋トレ初心者でも代謝を上げるコツ

① 大きな筋肉を優先的に鍛える

代謝アップを狙うなら、脚・背中・胸など大筋群を中心にトレーニングしましょう。
特に下半身は全体の筋肉の約60%を占めるため、スクワットやデッドリフトが効果的です。

代表的な代謝アップ種目:

  • スクワット(脚・お尻)
  • ベントオーバーロー(背中)
  • ベンチプレス or プッシュアップ(胸・腕)

② 全身を使うコンパウンド種目を取り入れる

複数の関節や筋肉を同時に使う「コンパウンド種目」は、消費エネルギーが大きく、EPOC効果も高いのが特徴です。

💪おすすめ例:

  • スクワット+ショルダープレス(下半身+上半身)
  • プランク+腕立て(体幹+胸)

③ トレーニング頻度は「週2〜3回」が理想

代謝を上げるには、継続的な刺激が必要です。
週1回では効果が出にくく、逆に毎日行うと回復が追いつきません。

👉目安

  • 週2〜3回:最も効率よく代謝を維持
  • 週4回以上:筋肉が回復できるならOK(上半身・下半身分割がおすすめ)

筋トレで代謝が上がりにくい人の特徴と対策

代謝が思うように上がらない人は、「努力不足」ではなく体のコンディションや取り組み方のズレに原因がある場合が多いです。
筋肉は刺激・栄養・休息の3つがそろって初めて成長します。どれか1つでも欠けると、代謝アップの効果が現れにくくなります。

原因よくある状況改善ポイント
睡眠不足成長ホルモンが出にくく、回復しない6〜8時間の睡眠を確保
食事制限しすぎ筋肉の材料が不足タンパク質をしっかり摂取
負荷が軽すぎる刺激が足りずEPOCが起きにくい8〜12回で限界を感じる強度に調整

もし「しばらく筋トレを休んで代謝が落ちた」と感じている方は、マッスルメモリー(筋肉の記憶)を理解することで、再開時の回復スピードを高めるヒントが得られます。

👉筋トレ再開時について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
▶ マッスルメモリーとは?筋トレを再開して効果を早く取り戻す仕組みを解説

筋トレ+生活習慣で代謝を最大化する方法

① タンパク質を1日3回しっかり摂る

代謝を維持するには「筋肉の材料」を絶やさないことが重要です。
特に朝食とトレーニング後は、筋肉合成が活発になるタイミング。

食事例(一般的な目安):

  • 朝:卵+ヨーグルト+ご飯
  • 昼:鶏むね肉+野菜+味噌汁
  • 夜:魚または豆腐料理+野菜

② こまめな水分補給で代謝を保つ

水分不足は血流を悪化させ、エネルギー代謝を下げます。
1日1.5〜2Lを目安に、トレーニング中も少しずつ水分を摂るようにしましょう。

③ ストレスと冷えの対策も忘れずに

慢性的なストレスや体の冷えは、自律神経のバランスを崩して代謝を低下させます。
適度な運動と深呼吸、湯船につかる習慣が代謝維持に役立ちます。

まとめ|筋トレは「代謝を上げる最強の投資」

チェックポイントまとめ:

  • 筋肉量の増加で基礎代謝が上がる
  • EPOC効果により、運動後も脂肪が燃え続ける
  • 成長ホルモン・テストステロンの分泌が代謝をサポート
  • 週2〜3回の筋トレで“燃えやすい体”をキープできる

筋トレは単なるダイエット法ではなく、**代謝を底上げして太りにくい体を作る「長期的な投資」**です。

焦らず継続していけば、運動していない時間も“燃える体”があなたの味方になります。

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